
井上昌己さんのオリジナルアルバムに「バナ・オレンジ・ベリー」という作品があります。発売は2002年、自主レーベル設立後の第一弾です。所属先のトーラスレコードの消滅などの影響で数年途絶えていたアルバムのリリースが再開された作品でもあり、自宅に届いた(確かネット通販での販売だった)CDをプレーヤーにかけて、一曲目の「DO YOU LOVE ME?」を耳にした瞬間は感慨深いものがありました。

そんな記念すべきアルバムですが、当時は諸事情でマスタリングに十分な手間をかけることができなかったため、今年春以降にリマスター版を再発売することになったそうです。しかし当時の写真などは残っていないため、ジャケットの制作が問題との話がラジオであったので「だったら俺が」と勝手に描いたのが本作です。
オリジナルのジャケットをそのまま描いても面白くないので、イラストも「リマスター=当時の音源に命を吹きこむ」ということで「もしも現在の昌己さんが同じポーズで撮影したなら?」をイメージしてアレンジしました。
まず髪型や眉の形、リップの色は現在の昌己さんにあわせています(先日のライブでやたら観察しました)。表情もオリジナルは恍惚感のある雰囲気ですが、いまなら経験に裏付けられた自信とか、昔と同じことをやっている照れから笑顔になるのでは?と想像して微笑みにしています。
全体の色合いは、オリジナルのピンク〜ブラウンの色調をグラデーションに置き換えることでグラフィックデザインっぽさを狙っています。
リマスター版の発売日は未定ですが、23年越しに「DO YOU LOVE ME?」を耳にした感激を噛み締めたいと思います。