stamp_co
私は以前から川瀬巴水とかの版画に興味があり、自分が描く時も、版画への応用を考えて、なるべく色数を抑えたり、ぼかしやグラデーションを避けたりしています。
しかし実際に版画を制作するのは大変な労力や技術が必要で、気軽にチャレンジできるものではありません。

でも、自分の絵でゴム印(手書き領収書とかに押してある店名のハンコ)を作れば、手軽に版画が作れるのでは?と思いつきました。
最近はデジタルデータからも作ってくれるようなので、レイヤーごとに別々のあらかじめ色ごとに分版することを早速井上昌己さんをモデルに下絵を描いてみました。ツアーグッズをイメージしたシンプルな線で、昌己さんらしいミステリアスな表情を表現。サイズは50ミリ× 50ミリです。
stamp_org

この絵を色ごとに分解します。
stamp_all
ベタ塗りだけだとデジタルで作る意味がないので、陰影は網点にしてみました。

これを版下としてゴム印にしてもらいます。今回は大谷印舗さんにお願いしました。


大抵のお店がAIデータのみの対応なのに対し、こちらはpngなどのビットマップ系データでも受け付けくれます。線数指示で網点を起こしてもらうのは印刷屋さん以外では無理だと思うので助かりました。

出来上がってきたゴム印がこちら。
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本当は三つとも50ミリ× 50ミリで作成して見当を合わせたかったのですが、それはできないとのことで、台木にボール紙などを貼り帳尻を合わせたり、治具を作ったりと試行錯誤を繰り返し、なんとか完成!


厚手のペーパーコースターに刷ったものを先日のライブで昌己さんにお渡ししたところ、大変気に入っていただき、ブログでもとりあげていただきました。


インクのつけ具合や紙の種類によっていろいろな風合いになるのが面白いですし、同じ物は2度と作れないのもプリントアウトにはない魅力ですね。
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ちょっとハマりそうです。
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