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タイムズカーで長時間の予約(72時間以上)の場合は「車種おまかせ」しか選べず、何が出てくるか楽しみなのですが、今回は初めてのスズキ車「スイフト」でした。
スズキといえば、このブログでも「インハウスデザインオブザイヤー」で取り上げたジムニーラパン、現代の軽自動車の基本型であるハイトワゴンを発明した「ワゴンR」と、小型車のデザインでは一歩抜きん出ているメーカーという印象があります。
そんなスズキの普通乗用車の代表車種がこのスイフトです。

初代のピュアさは薄れていますが、ボディ寸法の制約の中で彫刻的な形をうまく使ってメリハリとダイナミックさを感じさせるデザインはさすがですね。
また、立ち気味のAピラーは視界を遮らず前方視界もいいです。
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インテリアは過剰な飾りはありませんが質感は高いです。ベーシックなクルマらしく好感が持てます。
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エアコンは使いやすいダイヤル式ですが、中央の温度表示も丸窓なのでこっちを回したくなります。また、猛暑日だと風量全開でないと室温が下がりきらず、少しパワー不足かも知れません。
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ナビの操作性はイマイチでした。ナビ機能のトップメニューにはいるキーも現在地表示にもどるキーもなく、ナビに関する操作ステップが多く煩わしいです。
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またバックモニターの視点が低すぎて障害物との距離感が掴みにくいですね。一方でオーディオの音質は良かったです。

トランクは最小限。全長はヤリスより10センチ短いので車格なりですね。
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走りについては、加減速の反応が直感的でないのが気になりました。
アクセルをじわっと踏んでも不自然にポンと走り出します。そこから30km/hくらいで一旦もたついて、我慢してると遅れて速度が上がってきます。
ブレーキも踏み始めにカックンと効くわりに、そこから踏力をかけてもあまり制動感がでません。ちょっと昔の小型車っぽく古臭い印象でした。
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短めのセレクターレバーはスポーティーな雰囲気ですが、Sポジションが別のボタンになってるのが独特です。確かにレバーだと行きすぎてNに入ったりするのでなるほど、と思うのですが、ボタンを押し込んでも感触ではオンオフが判別できず、いちいちモニターで確認しないといけないのは惜しいですね。
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一方でハンドリングはなかなかいいです。ステアリング操作に対して、ノーズが遅れなく入ってきます。車速があがって舵角を増すとアンダーを感じますが「そろそろやめた方が」と伝えるのはある意味正しいですね。切り返してはもたつく事なくリアがついてきて小型車らしい軽快感があります。ここはヤリスとは反対で面白いです。

4気筒なのでエンジン音は馴染みのある音質で耳障りではありません。ロードノイズは低速では静かなのですが、60km/hくらいで天井で反射するように上から降り注ぎます。さらに加速するとそれは収まるので、高速ではむしろ静かに感じます。

運転支援も一通り揃っていますが、車線キープアシストは介入意図がわかりにくいですし、アダクティブクルーズコントロールは、前方が開けて加速に転じるのがワンテンポ遅く、そのぶん一気に加速するなど、やや洗練度に欠ける気がしました。

シートはやや猫背になる感じで、私の好みだとランバーサポートが足りないと感じましたが、意外にも疲れは感じませんでした。

なんか厳しめ文章になってしまいましたが、全体の印象はよかったです。軽中心のメーカーなのでもっと安っぽいのかと思っていたのですがそんなことはなく、軽いボディを活かして軽快に走りますし、質感や視界といったツボを押さえていて「さすが小型車メーカー」と思わされる事が多かったですね。
 
 
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