10年ぶりのイラスト制作シリーズも1周年5作目です。
今回は再び井上昌己さん。デビュー30周年のお祝いイラストになります。
当初は5月のデビュー30周年記念ライブをターゲットに、春ごろから構想を練っていました。
昌己さんの音楽創作の原点であろうピアノの弾き語りを描くことは早々に決めましたが、演奏してる様子は描いたことがないのでアングルやポーズは色々悩みましたね。
私の絵は動きが乏しいので、鍵盤を叩くダイナミックさを描いてみたい!とか。
せっかくだから指の動きや表情を表現したいなーと思いつつ、俯瞰の絵だと鍵盤描くのが大変だな(笑)とか。
ライブに出かけて衣装や髪型を観察したり、照明の効果や唄っている時の表情のイメージを高めたりもしました。
そんな事をしてる間に時は過ぎ、手帖の1ページにラフが固まったのは5月。ちょっとこれはデビュー記念日には間に合わない。
いつもならラフを元に下書きし、いわゆる「ペン入れ」で線描するまで紙で作業し、着彩だけMacでやるのですが、今回はいきなりMacで作業してみました。
せっかくペンタブも買ったし、時間短縮になるかな?と思ったのですが、むしろ逆だったかも知れません。また、Macだから綺麗な線が引けるわけでも無いです。何を使って描いても「私はワ・タ・シ!」ですね。
実際はマイクはもっと顔に近いですし、スタンドも下手側に置かれる事が多いのですが、構図的なバランスを優先しました。
また、このアングルだと手や指はキーボードに隠れるはずですが、これくらいの画角で指先を描かないのは不自然(試しにモナリザの肘から下を隠してみてください)なので絵的にウソを描いてます。譜面台が無いのも同じ理由ですね。絵は写真では無いので、都合よく描いていいのです。
着彩の前に背景から着手。今回は画像でなくちゃんと描いてます。ライブハウスの照明機材ってもっと複雑多様ですが、背景なんで端折ってます。その方が印象強くなりそうですし。
着彩では、照明に照らされると陰影が強調されてドラマティックに見えたり、肌も現実離れした色合いになったり「ステージらしい華やかな絵」を目指して試行錯誤したのですが、イマイチしっくりこず。コンピュータではいくらでもやり直しができるので、大胆な色使いも試してみたものの、技量も見る目も追いつかず、結局いつもよりコントラスト強めにするくらいでした。今後の課題ですね。
タイトルもちょっとデザインしてみました。「井上昌己」という字形や「いのうえしょうこ」という響きには明朝体が似合います。ポスターやwebのビジュアルもそうなってることが多いですが、ここは一歩踏み込み「井」をアレンジしてロゴっぽくしてみました。
どの漢字も払いや点がなく水平線と垂直線だけで構成されてるので、デザイン的に手を入れやすく、さらに良くする余地はありそう。
30周年を記念し、アナログレコード制作の計画もある、とのことで、それにちなんでLPジャケットのサイズでプリント。額装して、先日のフリーライブにてお渡ししてきました。いやー幸せだ。
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