このブログのメインテーマはクルマとスキーです。(スイーツやらアートやらの記事もありますが)
クルマとスキー、両方詳しい方はともかく、一方しか詳しくない方、そのどちらも詳しくない読者の方のために、用語集を作ってみました。まずはスキー編です。
競技スキー:整備されたゲレンデに赤色と青色の棒(旗門)でコースを設定し、そこを滑りきるのに必要な所要時間の短さを競うスキー。オリンピック中継で、全身タイツみたいなウエアを着た選手が旗や棒の間を滑っているアレ。スピードの遅い順に回転、大回転、スーパー大回転、滑降の4種目と、回転と滑降の合計タイムで競う複合がある。別称はアルペンスキー、アルペン競技。一般レベルでは、棒を立てて滑るので単に「ポール」と呼ばれることもある。
アルペンスキーワールドカップ:国際スキー連盟(FIS)が主催するスキー大会。種目ごとに1シーズン10〜20試合を世界中(主に欧州)で行い、その総合成績で優勝者を決定する。一発勝負である世界選手権やオリンピックでNo1を決めるのは不公平だ、という趣旨で1967年に始まった。世界中を転戦する自動車のF1が「グランプリサーカス」と呼ばれるのになぞらえて、「白いサーカス」と呼ばれる。
第一シード:ワールドカップにおいて、スタート順を決めるにあたって優遇されるランキング上位15名の選手のこと。これに加われば世界のトップ選手として認められる。過去日本人選手で第一シード入りしたのは、海和俊宏、岡部哲也、木村公宣、皆川賢太郎、佐々木明の4人。
回転:スラローム、略してSL。回転と言っても、くるくる回るのではなく、一般スキーのウエーデルン(注:死語です)とパラレルターンの中間くらいの大きさのターン弧で滑る。クイックなリズムで滑るためバランスを崩しやすく、リカバリー技術がポイントの一つ。旗門と旗門の間を最短距離で滑るために、プロテクターでポールをなぎ倒して滑る姿が印象的ではないでしょうか。

伝統的に日本が強い種目で、過去第一シード入りした4選手は全て回転。私の得意種目でもあります。
大回転:ジャイアントスラローム、略してGS、またはGSL。リーゼンスラロームとも言う。一般スキーのパラレルターンくらいの大きさのターン弧で滑る。言い換えれば「普通に滑る」わけで、リカバリー等のゴマカしよりも、スキーの上手い下手がダイレクトにタイムに現れる。釣りで言えば鮒、中華料理で言えばチャーハンのような「基本中の基本」。

回転と大回転をあわせて「技術系種目」として分類される。
スーパー大回転:スーパージャイアントスラローム、略してスーパーGまたはSG
滑降:ダウンヒル略してDH
この2種目をあわせて「高速系種目」として分類される。スキー場のコース上にほぼコースなりに旗門が設定されるのが滑降。滑降と大回転の中間がスーパー大回転。スキー場の上から下まで貸し切る必要があるため、国内では大会の開催、練習共に難しい。最高速度は100km/hを超えるため、「一か八か」のギャンブルをしていると命がいくつあっても足りない。そのため経験豊富なベテラン選手が強い。その反面、雪面の滑りやすさにタイムが左右されやすいため、天候の変化で若い選手が大逆転することもある。滑降のみが唯一、本番前の練習滑走が義務づけられている。ちなみに全身にカウリングみたいのをつけて直滑降するのは「スピードスキー」で別の種目。どっちにしろ、私は怖いのでやりません。
インスペクション:略してインスペ。レースのコースを下見すること。練習滑走ではなく、あくまで下見なので、横滑りかプルークボーゲンしか認められない。旗門を設定した人(セッター)の意図を見抜き、もっともタイムを縮められる滑走ラインを想定し、旗門の配置を頭に入れる。完璧に覚える人と、ポイントに絞って覚える人がいる。私は後者。
佐々木明:現在、皆川健太郎とともに日本チームをひっぱるエースの一人。ワールドカップの最高位は2位を3回。女子アマレスの山本美憂の夫。ちょっと頭のネジが緩み気味(?)の言動と行動は「世界最速のお調子者」と言われる。アルペン競技だけではなく、フリーライドやバックカントリー(後述)もこなすスタイルは、奇しくも私と似ている(注:狙ったわけじゃありません。ホント)こともあり、応援してます。
草レース:草大会ともいう。そこいらのスキー場でやっている一般参加のスキー大会。私が出場しているのはコレ。草大会と言えど、上位に入賞したり、表彰台にあがって賞品を取ったりする面白さはワールドカップとかわらない(はず)。このために日々練習し、体を鍛えているのです。上位に入れない人のための「飛び賞」(20位とか40位とか切りのいい順位の人のための賞。大会当日の日付と同じ順位の人がもらえる「日付賞」もある)もお楽しみの一つ。
バックカントリースキー:自然の山の中を、自分の足で登って滑るスキー。要は山スキーだが、登山者が機動力のためにスキーを使うのが山スキーで、スキーヤーが滑るために登るのがバックカントリースキー、というのが私の勝手な分類。当然、雪崩などの遭難リスクがあるため、山に精通したガイドの案内、地元警察への登山届け、山岳保険、ビーコン(雪崩に埋もれた際に救助するための発信機)、透湿性のあるウエア、雪上を登るためのスノーシューなどの装備も必要。その分ハードルは高いが、自然との一体感、誰も滑っていないバーンを滑る高揚感は、何事にも替えられない。

パウダーラン:積もりたての新雪を滑ること。誰のシュプールも着いていない状態を「ノートラック」、一番にシュプールを着けることを「ファーストトラック」という。

パウダーを滑るとなんとも不思議な浮遊感があり、これが超快感。子供に戻って雪遊びをしているような、脳内麻薬がドバドバ出てる感じで、転んで雪まみれになってもゲラゲラ笑っている人多数。病み付きになると朝飯抜きでゴンドラの運転開始に並んだりすることはヘーキになってくる。こういう人↓をパウダージャンキーと呼ぶ。

パウダーはみんなが滑ると無くなってしまうので、コレを食べ物になぞらえて「パウダーを食う」と言ったりする。ちなみにヒザまでの深さの新雪は「ヒザパウ」腰までが「腰パウ」胸までが「胸パウ」。胸あたりまでくると呼吸も大変。それがまた快感になってる気がする。
フリーライドスキー:アルペンやモーグルなど既存のジャンルにとらわれない新しいスタイルのスキーのこと。ジャンプして空中での技を競ったり、スノーボードのようにハーフパイプを滑ったり、階段の手すりみたいな所を滑ったり。火付け役はアメリカのスポーツTV局ESPNが主催する「WINTER X GAMES」。
この世界、独特の言い回しや価値観があり、これを外すとイタイ。「ジャンプして空中技をする」ことは「メロウなエアをメイクする」と言い、飛び上がるための台は「キッカー」で、死んでも「ジャンプ台」ではない。基本的に空中での回転技はゆっくり=メロウにやるのがカッコイイ。速く回転する=滞空時間が短い=飛距離が短くカッコ悪いという理屈。私は頭から落ちて病院送りになったことがあり、それ以来この系統は自粛してます。ただし、広義の意味では、前述した「バックカントリー」や「パウダーラン」を含む場合もあるようです。ちなみに、フリーライドやバックカントリー、パウダーの世界では、スキーヤーとスノーボーダーの間の「心の境界線」は消滅しつつあります。
基礎スキー:一般レベルで言えば、バッジテストに受かるためのスキー。頂点は「全日本スキー技術選手権」とそこに出場する「デモンストレーター」たち。私も一応、1級は合格しましたが、それ以降あまり興味はありません。ただし、技術向上のための練習方法や理論には得るものが多いので、そこいらへんはウオッチして、適宜自分の練習に取り入れてます。
うーん、こんなもんでしょうか?他に何かわからない用語があったらコメントお願いします。
クルマとスキー、両方詳しい方はともかく、一方しか詳しくない方、そのどちらも詳しくない読者の方のために、用語集を作ってみました。まずはスキー編です。
競技スキー:整備されたゲレンデに赤色と青色の棒(旗門)でコースを設定し、そこを滑りきるのに必要な所要時間の短さを競うスキー。オリンピック中継で、全身タイツみたいなウエアを着た選手が旗や棒の間を滑っているアレ。スピードの遅い順に回転、大回転、スーパー大回転、滑降の4種目と、回転と滑降の合計タイムで競う複合がある。別称はアルペンスキー、アルペン競技。一般レベルでは、棒を立てて滑るので単に「ポール」と呼ばれることもある。
アルペンスキーワールドカップ:国際スキー連盟(FIS)が主催するスキー大会。種目ごとに1シーズン10〜20試合を世界中(主に欧州)で行い、その総合成績で優勝者を決定する。一発勝負である世界選手権やオリンピックでNo1を決めるのは不公平だ、という趣旨で1967年に始まった。世界中を転戦する自動車のF1が「グランプリサーカス」と呼ばれるのになぞらえて、「白いサーカス」と呼ばれる。
第一シード:ワールドカップにおいて、スタート順を決めるにあたって優遇されるランキング上位15名の選手のこと。これに加われば世界のトップ選手として認められる。過去日本人選手で第一シード入りしたのは、海和俊宏、岡部哲也、木村公宣、皆川賢太郎、佐々木明の4人。
回転:スラローム、略してSL。回転と言っても、くるくる回るのではなく、一般スキーのウエーデルン(注:死語です)とパラレルターンの中間くらいの大きさのターン弧で滑る。クイックなリズムで滑るためバランスを崩しやすく、リカバリー技術がポイントの一つ。旗門と旗門の間を最短距離で滑るために、プロテクターでポールをなぎ倒して滑る姿が印象的ではないでしょうか。

伝統的に日本が強い種目で、過去第一シード入りした4選手は全て回転。私の得意種目でもあります。
大回転:ジャイアントスラローム、略してGS、またはGSL。リーゼンスラロームとも言う。一般スキーのパラレルターンくらいの大きさのターン弧で滑る。言い換えれば「普通に滑る」わけで、リカバリー等のゴマカしよりも、スキーの上手い下手がダイレクトにタイムに現れる。釣りで言えば鮒、中華料理で言えばチャーハンのような「基本中の基本」。

回転と大回転をあわせて「技術系種目」として分類される。
スーパー大回転:スーパージャイアントスラローム、略してスーパーGまたはSG
滑降:ダウンヒル略してDH
この2種目をあわせて「高速系種目」として分類される。スキー場のコース上にほぼコースなりに旗門が設定されるのが滑降。滑降と大回転の中間がスーパー大回転。スキー場の上から下まで貸し切る必要があるため、国内では大会の開催、練習共に難しい。最高速度は100km/hを超えるため、「一か八か」のギャンブルをしていると命がいくつあっても足りない。そのため経験豊富なベテラン選手が強い。その反面、雪面の滑りやすさにタイムが左右されやすいため、天候の変化で若い選手が大逆転することもある。滑降のみが唯一、本番前の練習滑走が義務づけられている。ちなみに全身にカウリングみたいのをつけて直滑降するのは「スピードスキー」で別の種目。どっちにしろ、私は怖いのでやりません。
インスペクション:略してインスペ。レースのコースを下見すること。練習滑走ではなく、あくまで下見なので、横滑りかプルークボーゲンしか認められない。旗門を設定した人(セッター)の意図を見抜き、もっともタイムを縮められる滑走ラインを想定し、旗門の配置を頭に入れる。完璧に覚える人と、ポイントに絞って覚える人がいる。私は後者。
佐々木明:現在、皆川健太郎とともに日本チームをひっぱるエースの一人。ワールドカップの最高位は2位を3回。女子アマレスの山本美憂の夫。ちょっと頭のネジが緩み気味(?)の言動と行動は「世界最速のお調子者」と言われる。アルペン競技だけではなく、フリーライドやバックカントリー(後述)もこなすスタイルは、奇しくも私と似ている(注:狙ったわけじゃありません。ホント)こともあり、応援してます。
草レース:草大会ともいう。そこいらのスキー場でやっている一般参加のスキー大会。私が出場しているのはコレ。草大会と言えど、上位に入賞したり、表彰台にあがって賞品を取ったりする面白さはワールドカップとかわらない(はず)。このために日々練習し、体を鍛えているのです。上位に入れない人のための「飛び賞」(20位とか40位とか切りのいい順位の人のための賞。大会当日の日付と同じ順位の人がもらえる「日付賞」もある)もお楽しみの一つ。
バックカントリースキー:自然の山の中を、自分の足で登って滑るスキー。要は山スキーだが、登山者が機動力のためにスキーを使うのが山スキーで、スキーヤーが滑るために登るのがバックカントリースキー、というのが私の勝手な分類。当然、雪崩などの遭難リスクがあるため、山に精通したガイドの案内、地元警察への登山届け、山岳保険、ビーコン(雪崩に埋もれた際に救助するための発信機)、透湿性のあるウエア、雪上を登るためのスノーシューなどの装備も必要。その分ハードルは高いが、自然との一体感、誰も滑っていないバーンを滑る高揚感は、何事にも替えられない。

パウダーラン:積もりたての新雪を滑ること。誰のシュプールも着いていない状態を「ノートラック」、一番にシュプールを着けることを「ファーストトラック」という。

パウダーを滑るとなんとも不思議な浮遊感があり、これが超快感。子供に戻って雪遊びをしているような、脳内麻薬がドバドバ出てる感じで、転んで雪まみれになってもゲラゲラ笑っている人多数。病み付きになると朝飯抜きでゴンドラの運転開始に並んだりすることはヘーキになってくる。こういう人↓をパウダージャンキーと呼ぶ。

パウダーはみんなが滑ると無くなってしまうので、コレを食べ物になぞらえて「パウダーを食う」と言ったりする。ちなみにヒザまでの深さの新雪は「ヒザパウ」腰までが「腰パウ」胸までが「胸パウ」。胸あたりまでくると呼吸も大変。それがまた快感になってる気がする。
フリーライドスキー:アルペンやモーグルなど既存のジャンルにとらわれない新しいスタイルのスキーのこと。ジャンプして空中での技を競ったり、スノーボードのようにハーフパイプを滑ったり、階段の手すりみたいな所を滑ったり。火付け役はアメリカのスポーツTV局ESPNが主催する「WINTER X GAMES」。
この世界、独特の言い回しや価値観があり、これを外すとイタイ。「ジャンプして空中技をする」ことは「メロウなエアをメイクする」と言い、飛び上がるための台は「キッカー」で、死んでも「ジャンプ台」ではない。基本的に空中での回転技はゆっくり=メロウにやるのがカッコイイ。速く回転する=滞空時間が短い=飛距離が短くカッコ悪いという理屈。私は頭から落ちて病院送りになったことがあり、それ以来この系統は自粛してます。ただし、広義の意味では、前述した「バックカントリー」や「パウダーラン」を含む場合もあるようです。ちなみに、フリーライドやバックカントリー、パウダーの世界では、スキーヤーとスノーボーダーの間の「心の境界線」は消滅しつつあります。
基礎スキー:一般レベルで言えば、バッジテストに受かるためのスキー。頂点は「全日本スキー技術選手権」とそこに出場する「デモンストレーター」たち。私も一応、1級は合格しましたが、それ以降あまり興味はありません。ただし、技術向上のための練習方法や理論には得るものが多いので、そこいらへんはウオッチして、適宜自分の練習に取り入れてます。
うーん、こんなもんでしょうか?他に何かわからない用語があったらコメントお願いします。
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