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前回のエントリーで井上昌己さんにお送りしたイラスト、10年ぶりに描いた割に上手く行ったんで描いたプロセスをメモ的に残しておこうと思います。

まずは参考にする昌己さんの画像を集めます。私が魅力的に感じるのはもちろん、らしさというか特徴がでていることも大事です。
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私の場合、画像をトレースする、ということはしません。なぜか全く似ないので。また、いきなり全体像を描こうとして上手くいかないと心が折れるので、目元や口元などとっつきやすい所からチョコチョコと空き時間に描いてイメージを高めていきます。
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いよいよ時間がなくなって追い込まれたら(笑)全体にとりかかります。目や口の形状もさることながら、配置とかバランスも大事です。うまくいくときは髪型と口元だけで似ちゃうときもあります。
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どんな表情にするかも悩みどころです。笑顔を描きがちですが、改めて画像を見直すとニッコリ笑っている画像はあまりないので、アルカイックスマイル的な表情の方がらしさが出るかなあ、とか、視線を外した方がいいかな、とかいろいろ悩みつつ、同時にネットで検索したりしてポーズも考えます。この時になんとなくフレーミングもイメージします。
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あらためて画像を参考に何度か書き直し。
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なんとかまとまってきましたが、ちょっと頭部と身体のバランスが悪い気も。ここでシャーペンの芯を水色に換えて書き直し。なぜ水色か?は後述します。

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これを下書きにしていわゆる「ペン入れ」をしますが、やり直しがきくようフリクション(消せるボールペン)を使います。フリクションの消しゴムではシャーペンの水色の線は消えないのがとても便利(今回最大の発見)。

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ここから先はMacでの作業。スキャナー持ってないのでデジカメで撮影した上の画像をそのまま使います。アドビのソフトは高いので「GIMP」(PhotoShop的なフリーソフト)に取り込んで2値化するとなんと水色の線は消えてしまいます。
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そこに彩色してイラストとしては完成。昔から彩色は苦手なんですが、Macだといくらでもやり直しが出来るので助かります。いい時代だなあ。
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何事もまずは真似から!ということで、色のバランスや肌のハイライト、陰影の入れ方は江口寿史巨匠を意識してみました。最後にやはりフリーソフトの「Inkscape」でロゴをいれトリミング、プリントアウトして完成です!(トップの画像)

あらためて10年前のイラストを見直してみると(やはり井上昌己さんを描いてます)
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このときは輪郭線もMacで描いてるんですが、上手くなってる気がする。ブランクがあった割に成長が見られるのは嬉しい限り。

次回作に向けての課題としてはまず髪の毛の表現ですね。ファッションもう少しリアリティを出したいですし、人相学的に「魅力」と言われるもののイラストにしにくい「涙袋」の表現にも挑戦したいところです。

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