今度購入するボクスターはPDK(いわゆるツインクラッチ式セミオートマチックトランスミッション)で右ハンドルです。26年間こだわり続けたマニュアルトランスミッション(以下MT)と20年間続いた左ハンドルをなぜやめるつもりになったのか、まずMTからの変節について書きたいと思います。

MTにこだわってきた理由はいくつかありますが、いずれもトルクコンバーター式のオートマチックトランスミッション(以下トルコンAT)と比較しての話になります。

1.自分の判断でギアを選べる
目の前のコーナーをどれくらいの舵角と車速とエンジン回転数で曲がるのか?を判断し、それに適したギアを自分で選択するのはスポーツドライビングのキモであり、またその楽しさの核心でもあります。

2.ダイレクトな感触
別にギアを選ぶだけならトルコンATでもできますが、トルコンの原理(粘りけのある液体を介してエンジンの動力を車輪に伝達する)故に、どうしてもグニャリとした感覚やタイムラグがあります。これがどうしてもクルマとの一体感を阻みます。

3.エンジンブレーキがすぐよく効く
これは前項とも関係しますが、トルコンATはエンジンブレーのが効きがワンテンポおくれて穏やかになり、特に高速道路での車間調整がやり難く、ついついフットブレーキを踏むことになります。減速の意図がないのにブレーキランプを点灯させることは後続車に迷惑ですし、ひいては渋滞の原因になります。

4.操作する楽しさ
理屈では説明できませんが、シフトレバーを操作するのは楽しいです。また、シフトダウンで回転数がピタッとあった時は気持ちいいですね。

5.渋滞が楽
え!と思うかもしれませんが、MTはクラッチ操作でも速度を調整できるので、渋滞中は左右の足で仕事を分散できます。トルコンATに限らずPDKもあてはまりますが、2ペダルだと右足一本で加減速両方やるので疲れます。私だけかな?

逆にMTにもデメリットはあります。
6.コーナーのアプローチでの重心移動が難しい
コーナーの入り口では、フットブレーキで減速することで、前輪、とくにコーナー外側の前輪寄りに車の重心を移動させる必要があります。これとエンジン回転数を合わせたシフトダウンと同時に行うには、MTの場合「ヒールアンドトゥ」というテクニックを使いますが、これが難しい。ポルシェの場合はペダルの配置がこのテクニックに向いていないのでさらに難しくなります。格好だけ真似るならできますが、それでは同乗者の乗り心地も悪くなるし、なにより危険です。

さてPDKですが、実はまだ運転したことがありません。だからすべて「期待すること」になってしまうのですが…

1.については当然問題ないですね。マニュアルモードに切り替えればOK。

2.と3.についても、PDKのクラッチはトルコンではなくMTと同じ摩擦クラッチなので心配ありません。

4.については、PDKではシフトレバーがステアリングのスイッチになり、回転数合わせも自動になってしまいますが、ステアリングスイッチ一つで回転数がバシッと決まったシフトダウンができるのは新しい楽しさがあると期待しています。

5.はどうしようもないですね。左足ブレーキでも練習しますかね。

実は一番期待してるのは6.なんです。今まで不可能だったレベルでスムースで効率の良いコーナリングができる様になるんじゃないかと。

そして、PDKになるとクラッチペダルは無くなりますが、クラッチを切ったり繋いだりする事はあまりスポーツドライビングの本質とは関係ないような気がしてきました。もちろんMTでスムースで効率の良いコーナリングができるならそれはそれで凄いことなのですが、それってスキーで言えば「ノーマルスキーでも適正な迎え角をつくってカービングターンができる」みたいな事で、確かに凄いけれど、適正な迎え角を作る事がスキーの本質ではないだろう、という話ではないかと。ここいらは異論がありそうですが、受け付けません!私が何に乗ろうが私の勝手なので(笑)
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