IMG_9145

Amazonがプライム会員向けに動画配信を始めましたが、興味深いことにオリジナル作品の制作もやっているようで、その一つが、フィリップ・K・ディックの「高い城の男」です。



お話としては、ドイツ第三帝国と大日本帝国が第二次大戦で勝利した「もう一つの戦後」のアメリカを舞台にした所謂「歴史改変SF」です。この手の作品としては、ルトガー・ハウアー主演の「ファーザーランド」もあり、私的には結構好きなジャンル。こちらの作品がユニークなのは「米英が勝利した戦後」がフィクションとして作中に登場すること(いわゆるメタ小説)で、結構これが面白そうだったのですが、残念ながら日本のAmazonでは見ることができません。

じゃあ原作本を読んで、自分の脳内で映像化しよう、と図書館で借りて読んでみました。

感想としては「微妙〜」って感じです。(以下ネタバレ注意)

せっかくの画期的な設定「米英が勝利した戦後を描いた小説」は、劇中の現実(日独が勝利した戦後)に大きな影響を及ぼしません。何かのトリガーによってこの2つの歴史が交錯したり入れ替わったりするのかな?と期待して読み進めたのですが、そういうことはなく、ちょっと肩透かしを喰らいました。

小説世界の中の課題や問題(この場合はナチスや大日本帝国中心の秩序)は解決されることなく、また形而上は形而上のまま終わるような結末で、娯楽作品に慣れた私には「え?これで終わり?」という感じ。

まあ、「電気羊はアンドロイドの夢を見るか?」も「ブレードランナー」をイメージして読むと「え?!」という感じなので、これがディックらしさなのかも知れません。

アマゾンプライムの有効期限内に日本でも公開されたら、ぜひ見てみたい作品です。


スポンサードリンク