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グッドデザインエキスポとNEOREAL展に行ってきました。

グッドデザインエキスポは、グッドデザイン賞の一次審査を通過した製品を一堂に展示するイベントです。とは行っても二次審査の会場を審査終了後に解放しているだけなんですけど。

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いろいろなジャンルの製品を横断的に見ることができる数少ない機会です。また、店頭では売っていない製品( 工場で使うボイラーとか)も見ることもできます(むしろそっちが面白い)。

今年の感想は「一人一人のデザイナーが目指している事はそんなに違わない」ということですね。デザイナーの力量にそんな差は無いってことです。

一昔前には「各社の技術にはもう差がないので差別化のポイントはデザインだ」なんて言われた事もありますが、それがデザインにも当てはまるようになってきたと思います。
あとは、どれだけのリソースを製品開発に投入できるかが決め手になります。(リソースの投入先が市場のニーズにマッチしているか、そもそも企業に投入する気があるか?はここでは触れません)
その条件は以下のような感じでしょうか

(1)リソースにかかったコストを価格に転嫁してもお客さんが買ってくれるプレミアム性やブランドイメージがある。(ポルシェとかApple、ハイデルベルグ)
(2)リソースにかかるコストがそもそも安い。自社の人件費が安いか(SAMSUNG)、安い他社に外注(Apple)。

日本のメーカーは昔は(2)でしたが、貿易摩擦やらそれを是正するための円高やらで(1)を目指さざるを得なくなりました。しかしそれも道半ばで足踏み中という感じです。(1)に脱皮できないまま(2)の企業と戦うことになれば、我々サラリーマンは現在の社畜よりもひどい奴隷のような条件でもガマンするか、全員クビになるかです。

特に危機感を感じるのはSAMSUNGですね。社員の競争を煽ってある年齢までに課長にならないとクビとか、製品ができるまで何ヶ月も社員をカンヅメにして家に帰さないとかの噂をききます(あくまでもウワサですよ)。そうやって安く抑えた人的リソースを低価格だけでなく、製品の完成度に振り向けていることは展示されている製品を見れば一目瞭然です。これではデザイナーが同じ事を考えていても、出てくる製品の善し悪しでは我々は勝てっこないです。

ま、負け惜しみですけどね。

あと、グッドデザイン賞にはいろいろ言いたい事ありますが、ながくなるので別の機会に。

NEOREAL展の主な展示は2つ。ループをねじ曲げて立ち上げた立体的な構造にスクリーンを張り、そこに映像を投影するインスタレーション。
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もう一つは会場の人の輪郭を抽出してリアルタイムで平面に投影するインタラクティブアート。
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なんか文字で書いちゃうと「それの何が面白いんだ?」と思ってしまいますが、現物を目の当たりにするとどちらも非常に面白いです。自分の想像力の至らなさを痛感して帰路につきました。

みちすがらジャンポールエヴァンでケーキを購入。
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やっぱりパティシエというよりはショコラティエですね。チョコを使ったケーキの方が断然おいしいです。
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