大河原邦夫

先日、仕事でCADのセミナーに行ってきました。講師は合計4人で最終話者がなんとあの大河原邦男氏。
ガッチャマン、ヤッターマン、ガンダム等々のメカデザインを手がけた方です。

氏がどのような姿勢で仕事に向き合っておられるかは、私はアニメ雑誌のインタビュー等で接しており、またこのセミナーはアニメファン向けではなかったこともあり、「聞いたこともない話」はあまりなかったのですが、いくつか興味深いお話が聞けました。

・「ガッチャマン」のロゴがアニメ業界に入って初めてやった仕事。
・「ドラグナー」で初めてロイヤリティ契約(オモチャなどの売り上げによってギャラが増える契約)にしてもらったが、商業的にはまったくの失敗作。買い取り契約(売り上げに関係なく一定のギャラ)にしておけば良かったと後悔した。
・「ガンダムW」の監督は大学の後輩で提出したデザインに対する修正要求が全くなかった。

・原画や動画になったときに書き手によるばらつきが出ないようにするため、単純な形(球や直方体、円錐など)の組み合わせでデザインしている。仕事として割り切ってデザインしているので監督からの修正要求には応じるようにしているが、これだけは譲れないポイント。

監督からの発注→ラフ案提出→修正要求→決定稿という流れの説明では、アニメ雑誌ではあまりとりあげられない発注メモや修正要求のメモの紹介もあり、非常に興味深かったです。

ときに冗談を交えながらの楽しいお話で、あっというまの2時間でした。36年間最前線でデザインを続けられてきた大河原氏、わたしもそうありたいものです。
スポンサードリンク