新美術館
今日は新しく乃木坂にオープンした「国立新美術館」のオープニングイベント「日本の表現力」展にいってきました。美術館の設計は黒川紀章。ファサードはガラスでありながら、3次曲面の圧倒的な存在感で迫ってきます。
ボリューム
中に入ると外観の3次局面に呼応するような巨大なコーンがやはり圧倒的な存在感を醸し出します。
美術館の中
伊藤豊雄も「建築の物としての存在感を見直したい」みたいなことを言ってるので、昨今言われてきた「軽さ」とか「建築を消す」という流れから脱却しつつあるのかもしれません。

「日本の表現力」の展示は大きく分けて「メディアアート」「アニメ」「マンガ」「エンターテイメント」について、戦後から現代までの流れと、未来への展望について触れています。
見所はずばり「メディアアート」です。展示内容はあまり豊富ではありませんが、60年代の実験的な前衛映像、70年代のビデオアート、インタラクティブアートの黎明期、80年代のビデオを使ったパフォーミングアートが非常に刺激的です。
70年代のビデオアートは現代の視点で観ればつたないものですが、こういった「不思議映像」みたいなものは、子供の頃「カリキュラマシーン」とか「ひらけポンキッキ」に盛り込まれていた憶えがあります。近年のメディアアートの例として「ピタゴラスイッチ」が紹介されていたので、新しい映像表現をウオッチするには子供番組は見逃せないかもしれません。またインタラクティブアートは、現代につながる萌芽をすでに見いだすことが出来ます。
80年代のパフォーミングアートは、坂本龍一+浅田彰(!)の「TV WAR」や立花ハジメのライブなど、懐かしくも、今観るとカッコイイ!です。
90年代以降のメディアアートやインタラクティブアートはかなりボリュームがあり、展示全体の後半を占めます。そんな昔ではないので現在との地続き感がありますが、「これ見逃した!」という作品を観ることができ、なかなか収穫がありました。特に印象に残ったのが児玉幸子の磁性流体を使った作品です。これは是非実物を観てください。けっこう感動します。

「アニメ」「マンガ」「エンターテイメント」については、子供の頃から首までどっぷりつかっていた物ばかりなので、あまり新鮮ではないです。いまさら美術館で「銀河鉄道999」をみせられても「懐かしい〜」としか思えんですね。
期待していたのは、夢の「乗って操縦する2足歩行ロボット」である「LAND WALKER」だったのですが…
ランドウオーカー
小さいんですよ。意外に。足の長さ=ちょっと大柄な男性の身長くらいです。もっと見上げるような「ロボ」を想像していたので、けっこうガッカリです。これくらいの大きさの物が、ブリキのおもちゃのような「摺り足」で歩いても「ふーん、そう」ってな感じではないでしょうか。いままでは「一回3000円くらいなら払っても乗りたい!」と思ってましたが、せいぜい500円くらいですかね。
隣の展示室で黒川紀章展もやってましたが、意外にボリュームのある展示で時間切れ。また次の機会に観に行きたいと思います。
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